NYのスーサンが京都一美味しい料理やさんよ、お墨付きのお店「おきな」。
京都の街から30分ほど桂川を山に向かうと嵯峨野に。
お通しから一味違う、本物の腕を持った板前さんがいるなぁ、と唸ってしました。
おこぜという魚をお願いしたら、まずお刺身で半身を作って下さった。
あと半分は煮て、そのお味の上品なこと、オコゼと言う魚は顔は不味いが味は良いという
いわくつきの魚ですが、それにしても美味しい!
魚を煮た煮汁がもったいないわね、とスーサンと話していたら、「お豆腐とでも煮てきまひょうか?」
と京都弁で柔らかく。
その出来上がりに唸ってしました。絹ごしの豆腐が得も言えない美味しさでした。
その後オコゼの骨と頭をから揚げに。何と4通りもの料理になってきました。
これぞ料理人の極意。
スーサンは多少遠くてもわざわざ10年も通っているのよ、と。
「あなたが経営していた日和がなくなって、東京で行くところが無くなってしまったじゃない?」と
言われてしまいました。
店ってそういうお馴染みさんで持っているのですから、有り難いです。
ただ、未だに日和を経営していたら、今の動きは出来なかったので、
私はちょうど良い所で切り上げたなぁ、と自分で納得しています。
今のようにグルメ氾濫になると本当の店が生きにくいと思います。
ただ、今回の京都は錦市場といい、嵯峨の「おきな」さんといい、食を楽しむには
何処とも代えがたい想いをしました。