「ロンドン(2012年のオリンピック)から東京(2020年)へ、進化するホテルデザイン」というタイトルで
英国大使館で開催されたセミナーは重厚で格調たかいものでした。
インダストリアルデザイナー視点の空間デザイン、を語る登壇者がみなさん凄く良い話をされました。
最初の方はTOM DIXON氏チュニジア生まれでイギリスで活躍。
大英勲章を受勳されたようなヨーロッパで最も注目されているデザイナーの1人だそうだ。
村上 明穂氏は三越に入社後、家具設計に配属されて、その後デンマークやテヘラン、飲食店の海外進出を主に、
世界中のホテルデザイナーとクライアントを結ぶファシリテーターとして活躍中。
村上氏のお話しは、ロンドンはもとよりNYの古いホテルがいかに素晴らしい昔の投資家が
個人のポリシーをもって建築し、客もその歴史を判って、崇高な気持ちでホテルを作っていたのだなぁと感じました。
今のようにただ、有名だからとか雑誌に載っていたから、とかお金があるからじゃない、
ホテルを本当に愛していたのだなぁ、と。
日本にそんなホテルがあるか、まぁ、私が好きだったホテル・西洋銀座がいくらかそれに沿うホテルでしたが、
あえなくぽしゃり、今では取り壊しの憂き目になっております。
もう一人の方はまだ40代のばりばりのデザイナー、英国在住の石原祐一さん、
彼の賞の履歴はきらきらしています。タンジェリン社に勤めるデザイナーですが、
グッドデザイン賞(日)REDDOT賞(独)IFデザイン賞(独)国際デザイン賞など数多く受賞されている
若手のデザイナーです。航空機の内装特にファーストクラスのデザインなど、本当に今飛んでいるのが
彼のデザインだそうです。
人間の導線をしっかりシュミレーションしたデザインはとても素晴らしい。
最後にパネルディスカッションでファシリテーターをされたのが
我がオータパブリケーションの村上実氏でした。
会場が英国大使館ということもあり、同時通訳が入り、入館にはパスポートか運転免許必須の会場での
講演会、引き締まった中にも実りあるお話の数々でした。