アカデミー賞を取った「グリーン・ブック」を観てきました。
1960年代黒人をまだ差別していた時の物語です。黄色人種も差別されていましたが。
映画が始まってまず安心したのは「字幕戸田奈津子」さんだったのです。
彼女の字幕はいつも安心してみていられる。最近若い人になっているので戸田奈津子さんが
登場とは久しぶりでした。
私が最初のニューヨークに住んだのが1968年、まだまだ人種差別はありました。
不思議に日本人は日本人の中でもどちらかというと白人に近いと勘違いしていて、いろんなところで
違うよ、ちがう、と思うことがありましたが、それでもトイレやレストランで差別されることは
なくなっていました。
キング牧師が人種差別を撤廃したいと台頭してきていました。
あの頃の話は今まで映画の材料に何度もなりましたが、以前はアメリカインディアンと白人の
戦いが映画の材料になっていましたが、さすがにマカロニウエスタンはなくなりました。
今、そんなもの作ったら即人種差別と糾弾されるし、今回の「グリーン・ブック」も
昔を忍ぶのならいい映画かと思いますが、もう掘り起こさなくてもいいのでは?と疑問に思いました。
ただ、黒人の高尚なピアニストと少しフラッパーなイタリア系アメリカ人の
人情ものと思えばいい映画でした。日本の「寅さん」とか「釣りバカ」みたいな感じでしょうか。
アカデミー作品賞はちょっと持ち上げすぎかなぁ、もっとも日本のアカデミー賞も
「万引き家族」にスポットが浴びる時代ですから、
「万引き家族」をいいという人、信じられない、汚い、暗い、悪い、法律に違反している、
それでも評価されるって、いったいどこを観ればいいのでしょうか。
終わってから食事もしたくないほど「嫌」な気持ちになったのです。汚くて匂いがしそう。
ただ、今回の「グリーン・ブック」はほのぼのとしていていい映画なのです。