75歳で昨日亡くなった島倉千代子さん、離婚、借金、闘病と彼女にまつわる話は何か後ろ向きでした。
あの歌声も決して明るいものではありませんでしたが、小泉純一郎元総理にも国会答弁で「人生いろいろ」と彼女を思い起こす発言がありましたが、本当に誰にでも人生はあるのだし、いろいろは勿論です。いろいろがない人なんていないでしょう。
「東京だよ、おっかさん」というのも彼女の歌だそうですが、彼女は東京都出身だし・・・・どうして悲劇が似合う人だったのでしょうか?
今日母と話していたら「そういえば、あなたの住んでいた学芸大学のマンションの隣に家があったわよね」とどうでも良いことを母は覚えていました。そうなんです、私の住んでいたとき、娘が小学校に行っていたころですから何十年も前のことです。
我がマンションを出て裏口に回ると島倉千代子さんの一軒家があったのです。普通の二階建てモルタル作りというのでしょうか?私は美空ひばりさんの豪邸を存じ上げていたので、案外質素だなぁと感じたものです。その頃誰と住んでいたか、当時から借金で困っていたのかまったくわかりませんが、ひっそりと住んでいらっしゃいました。
先週95歳の誕生日を迎えた母ですが、本当にどうでも良いことを不意に言い出すのです。
文化服装学院の文化祭に行ったわと報告したら、彼女は卒業生ですから「小池先生??がどうやらこうやら~~~」あぁ、そうですよね、あなたは文化服装学院卒の方でしたね、だけど今ではボタン一つ付けられないって嘆かないでくださいよ。若いときは私たちの洋服を手作りしてくれていたのですから。
私は妹と同じ柄の洋服を着せられるのが何としても嫌でした。二人分取った方が布が少なくて済むでしょう、と減らず口をききます。
それにしても人の幸せって何でしょうか?島倉千代子さんって一度も「幸」として取り上げられたことがなかったみたい。歌い方も物悲しい歌い方でしたし、藤圭子さんみたいに才能のある女の子がいたわけじゃないし・・・人生いろいろです。元お隣さんとしてご冥福をお祈りいたします。