
我が家の仏壇は仰々しいのはない。父は無宗教だったが母がクリスチャンで女系が強い家だったせいか無宗教に近いキリスト教です。
我が家の一番見えるところに亡くなった3人とその時々のお供えを置いています。
この3人の中で父が一番早く70歳の初めに亡くなり、母は4人姉妹の中で一番長寿でした。いわゆる老衰でなくなりましたが相当わがままな人でした。
私はビワを八百屋で見ると父の事を思い出します。父は対馬の実家にビワが成っていたらしくビワの季節になると決まって買ってくるのです。母はそんな父に「ビワなんて種ばかり大きくて食べるところがないじゃない」と憎らしい事を一言。
私は父の気持ちがわかっていたので、なんてひどい事を言う母親なんだ、と口にはしませんでしたが、父の家にはビワがたくさん成っていたのです。対馬出身の父を無理やり横浜に連れて来た母でしたから、もう少し優しく接して欲しいと子供ながらに思ったものです。
父の故郷に対する思いがあったビワを今日買ってきて思い出していました。母が言ったビワは種ばかりというのも本当で身は少ないですが、ほんのりの香りとオレンジ色のビワで懐かしんでいます。