「ナニカアル」というタイトルの文庫本、オーストラリアに行って読もうと思って買ったのに
待ちきれなくて読み始めています。
何だか今の情勢と似ているなぁ、何処かで戦争が始まりそうな気配が「ナニカアル」
石川達三が林芙美子に語った「僕が書いたことは戦争の真実の姿です。人間は何でもします。
残酷さと高邁さと併せ持っているいる、それを両方書くのが文学です」と。
当時は大本営発表しか新聞には書けなかった。
林芙美子はそのジレンマに苦労したようで、当時の作家丹羽文雄、川口松太郎、菊池寛、佐藤春夫、吉川英治、久米正雄、
尾崎士郎、岸田国士、など錚々たる作家さんとお付き合いがあったのです。女性は吉屋信子。
彼女とはあまりいい関係ではなかったようで、やはり女流作家同志、ジェラシーがあったのでしょう。
彼ら作家さんたちも政府の御用作家を心からではないにしても、書かざるを得なかったのですね。
こんなに面白く読んでしまうと、もったいないですが、止まらない。
そうそう、「サンデー毎日」のサンディーは敵国語だからって使用禁止になったみたい。
軍部って「バッカみたい」と今では思いますが、第二次世界大戦のころはそういう批判じみたことは
一切ご法度。そンな時代を通って今があるのですから、言論の自由があるだけでも幸せかな。
私は結構プーチンさんって好みなのですよ、彼が苦しんでいるのは可哀そう。